結納金の相場と平均金額。結納金はいくら包む?

結納金の相場と平均金額

結納金の相場と平均金額について世間相場はどれぐらいなのでしょうか?

結納金の相場と平均金額金額の割合のグラフをもう一度見てみましょう。やはり圧倒的に100万が多く、全体の半分近くを占めています。結納の基本的な知識、押さえるべきポイントでも触れていますが実際の金額別に分けもう少し具体的に掘り下げてみたいと思います。金額の低いほうから順番に解説をしていきます。

50万以下

結納金としては金額が少なめなのにも関わらず全体の16%と3番目に多い数字となっていて、意外と多いなという印象です。50万以下とは分類しましたがその2/3以上が50万です。

この意外と多いという理由は、関東などで半返し分を差し引いて結納金を包むことがあるためです。例えば結納金100万の場合、最初からお返し分の半額を差し引いて50万包むということ。なので50万が多いわけです。

関東では結納返しは「半返し」という考えがあります。

また50万以下で次に多い金額は30万ですが非常に少ないと思ってもらってもいいです。40万という金額を包まれた方は、未だかつていないのではと思います。マンションの部屋番号でも4はなかったりしますから・・

70万

割り切れない奇数の数字を使うのが昔から暗黙の了解となってきました。偶数は割り切れる数字のため、割れるは別れるを意味するとして基本的に結納金には使わない数字とされていて、物事を合理的に考える現代であっても、こと結納となると今も昔も変わらないようです。

70万は半分に割れば35万と割れてはしまいますが・・汗。10万単位で考えますので10万の単位では割れない上、7という数字が奇数であり割れないことから、100万に次いで多い数字となっています。

100万はちょっと多いし、50万ではちょっと少ないかも、ちょうど中間の70万がと考えられるケースが比較的あるのではないかと思います。事実全体の20%ということが物語っています。

80万

8は偶数ですが例外として結納でも使われる数字です。八という数字が末に広がっているということが縁起が良いという理由や、8を横にすると∞(無限大)に見えることも縁起の良い数字であると思われている理由です。

また古来から八重・八雲・八方除など八に関する言葉が数多くあり。日本人にとって八は聖なる数であり、魔除けともいえる数字ととらえられてきたようです。そういえば南総里見八犬伝なんてのもありましたね。

とは言え”やはり偶数は割り切れるから”と避けられる方が多いのも事実。そのため70万よりも少なく全体の7%にとどまっています。

また”結納に関しては奇数”が一般認識されている中、「なんで偶数?」と思われても嫌なので・・と思われる方や、

「100万出せないのでケチったのかな、なんて思われても嫌だ」とお考えの方もありました。そんなこともないと思いますが、石橋を叩いて渡るではないですが、ひょっとして・・と考えることは結納においては意外と大切な考え方なのかもしれないです。

100万

最初にも書きましたが全体の48%と半数近くの方が結納金100万です。

しかしこの話には続きがあります。

実はこの100万という金額、20年以上前とほとんど変わっていないのです。20年前よりも物価が上がっているはずなのにどう言うことなのでしょうか。

20年前は、頂いた結納金の額に見合った、こしらえをして嫁ぐという考え方がありました。100万あればお嫁入り道具が結構賄えることもあったと思います。

でも今は100万でお嫁入り道具を賄えるということは難しい・・あくまでも”お印”として納める、というちょっと曖昧な考えかたですが、結納金の持つ意味合いがその当時とは変わってきているのだと思います。

もちろんかつてのような頂いた結納金の額に見合ったこしらえをという考え方もないわけではありませんが、非常に薄れてきていると感じます。

100万という金額に関しては、過半数がこの金額を包まれています。ということは、結納金をいくらにしようか迷ったらこの金額にしておけば間違いないという数字なのかもしれません。

150万

100万の上は200万まで一気に行くのかといえば、その間の150万という金額もあります。100万ではちょっと少ないかも、でも一気に倍の200万はキツイという場合には150万がよいのではないでしょうか。

間(あいだ)をとってという考えは、平均化の得意な日本人にとってはよくある考え方。より多くの人が使えばそれが常識として定着していくものだと思います。結納金150万は決して恥ずかしい数字ではないことを覚えておいてください。但し120万や130万といった半端を使われた方は今のところないと思います。

200万以上

200万の上は300万、500万・・となっています。200万は少なからずありますが300万や500万となると、一気に金額が多くなるので比率としては非常に少なくなっています。

ただ婿養子様の場合、やはり男性を貰い受けするということもあるのだと思いますが、比較的結納金の金額が高額なケースが多いです。300万辺りの金額が割と多いかもしれません。

300万と車一台なんて方もありました。300万と車の分も含めると500万以上の結納金という事になるのかもしれませんね。プロ野球の契約年俸みたいで、額に見合った仕事をしないといけないというプレッシャーは大変なものがあるかもしれません。

よくある質問

Q:結納金の相場は?

とにかくこの質問が圧倒的に多い。相場という言葉の意味は”世間一般の評価や考え方”。その意味から言えば、結納金の相場はずばり「100万」だと思います。

Q:結納金のお返しは?

結納返しの際、頂いた結納金に対しての返戻金として「御袴料」を包むのが一般的ですが、こちらは地方によって10%~50%と幅があります。詳しくはこちらのページで

結納返しとは何?どのようにすれば恥をかかずにできるのか、正しいやりかた、する時期や金額相場を細かく解説しています。分からないことがあったらフリーダイヤル0120-22-7637までお気軽にご質問下さい。

Q:結納金は誰が出す

結納金は誰が出すのかは、それぞれのお家の考え方によってまちまちです。

本来結納は家と家の結びつきの始まりとする考え方が一般的でしたので、男性側の家から女性側の家に対して、お約束のお印として結納金を持参していました。そういう意味から言えば結納金は親が出すというのが本来の考え方です。

ただ、最近は結婚はあくまでも”僕と彼女の結婚なんだ”という考え方をされる場合もあり、そういったケースでは、男性本人が出されることが多いと思います。

結納金を出すのが親なのか男性本人なのかについては、どちらが出さないといけないという決まりはないので、男性側でよく話し合いをして決めましょう。

あとは地方による傾向というのもあるかもしれません。例えば関西では婚礼は「家」という分類でのとらえ方をしますし、対する関東では「個人」という分類でのとらえ方をします。この辺りも多少関連性があるかもしれません。

Q:結納金は誰もらうのか

結納金は誰がもらうのかは、女性側からの視点になるわけですが、これも上記「結納金は誰が出すか」と同じスタンスでの考え方になります。

家としてと女性側が捉えているならば、家として恥ずかしくない形で嫁入りをさせたいという考えになるでしょうから、親が有効に活用するという形になると思いますし、

あくまで個人としてと捉えているならば、女性本人にそのまま渡されるというケースもあります。結納金は誰がもらうのかについては、女性側の親の考え方次第といったところ。

Q:結納金の使い道

頂いた結納金をどう使うかは、「結納金は誰がもらうのか」と同種の内容になるとは思うのですが、最近よく聞くお話としては「二人の新生活のために」という形で、ふたりにそのまま差し上げるというケース。

親が子に対しての現金の贈与は、一人あたり年間110万までは贈与税がかからないことから、女性本人名義の通帳にして差し上げた、とあるお客様のお話も聞きました。

国税庁のHPによると、結納金は常識の範囲内の金額であればは税金は発生しないようですが、その使い道によっては税金の対象となることもあるようです。例えば新居のための資金として親から譲り受けた結納金を使った場合、税務署の見解としてそれが”ゆとりのための資産”とみなされた場合には課税の対象となることがあるようです。課税対象と判断されれば、当然取得した土地や家などの不動産は資産となることから「贈与された資金」として申告の義務が発生します。

この辺りは中々難しいところかもしれません。二人の新生活のためにと考え譲り与えたことがかえってややこしい話になってしまっては、親としては非常につらいものがあります。

ここでお話しさせて頂いている件に関しましては、あくまでもお客様からお聞きしたお話という事にとどめさせていただき、もう少し詳しくお知りになりたい方は豊富な知識をお持ちの税理士さんなどにお尋ね頂くと良いかもしれません。

まとめ

結納金の金額相場についていろいろと話をしてきましたが、今の時代は”あくまでも気持である”という考え方が一般的ですので、無理のない範囲で男性側の気持ちを精いっぱい込めた数字であればいくらでも構わないわけですが、ただ、いろいろな状況も考え併せて頂いて、あとでしまった・・と思わない金額を決めてくださいね。

この記事を監修してくれた人

小林 憲司
小林 憲司結納ドットコム
結納ドットコム、ウェブマスター
1996年のホームページ開設以来20年間で年間平均1200件のべ2万件を超える結納品の通販実績を誇る。

時代のニーズに合ったスマートな結納の企画・製造・販売を手がける傍ら、冠婚葬祭に関するアドバイザーもつとめる。冠婚葬祭で悩める人々の救世主となることが第一の目標。

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